この記事は、中学生の息子が教室に入れなくなっていた頃
中間、期末テストを受けるために学校の先生が奮闘してくださった体験談になります。
よかったら読んでみて下さいね。
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教室に入ることが難しかった時期
息子は中学の3年間で完全不登校や別室登校など、教室に入れない期間が長くありました。
また、教室に入れている時期も
3時間目からとか6時間目だけとかで…。
でもそうやってちょっとでも教室にいられた時期も何度かありました。
ただ、一貫して「テストを受ける事」に対しては毎回すごく拒否反応を示していたんです。
中間、期末は2日間で必須科目のテストを受けます。他のテストと違い、中間と期末はどうしても受けなくてはいけないと聞いていたので、テスト期間が近づくと胃がキリキリしながら
どんな声掛けをしよう、と悩む日々。
無理にテストに向かわせた結果
一番いいのはもちろん、
●皆と同じ日、同じ時間に
●教室で受ける
ではあるのですが、これがそもそも出来るくらいなら不登校になってないですよね。
でも最初の頃は特に「なんとかテストはみんなと受けて、受けられたという自信をつけてあげたい」
とか思っていた私。
息子の場合、教室に入れてる時期や別室登校ならできる時期など行動に波があったりするので
私の中でもうまく話せば行けるのでは?という期待みたいな気持ちがあったと思います。なので
「2日だけ頑張ったらテスト終わるよ!受けられなかったら後が大変だよ」
「そこだけはやろうよ、ね!」
など、今思えば子供が「嫌だ」「休む」と言えない圧を無意識に出しまくってたんですよね。
怖いですね…。
で当日、どうなったかというと
朝、制服を着て
時間通りに家をでたんです。
わ、やった!行けた!って半信半疑ながらもホッとしたんですが
しばらくすると学校から電話がかかってきて
(毎朝何時間目に行けそう、休む、などの連絡をしていたんですが、この日は時間通りに向かったのでもちろん学校には何も連絡しておらず)
「息子さん、学校来ていないですが大丈夫ですか?」と。
え…どういうこと…?
と、サーっと血の気が引いたのを覚えています。
とりあえず探してみます、などと話して電話を切り
どこに行ったんだろう、とにかく探さなきゃ!と心臓バクバクの状態で外に出ようとしたところ、
家のチャイムが鳴り
生気のない顔の息子が玄関に立っていました。
そう、息子はどうしてもテストを教室で受けることができないのに
親に言えず、無理して学校に向かい、途中で心が折れてしまったんです。
どこかに行ってしまわなくてよかった…、と安堵し
「行けないなら言えば良かったのに!」と言いそうになったけど、言わせなかったのは私だと気づき
そんなに嫌だったのにごめん、と家の中で休ませました。
この時、帰ってきてくれて本当に良かったと心底思いましたし、つらいときにつらいと言える環境にしなくてはいけないと改めて気づかされました。
そしてこの回のテストは本人の状態を見て先生が判断し、放課後に通って1日1教科づつ受けました。
先生の対応には感謝しかなかったです。
教室で受けられない理由を探っても
なぜ教室に入れないのか。
なぜ教室でテストが受けられないのか。
原因とか理由を知りたいって思いますよね?
理由を知ることで、解決につながると思いますもんね。
私もずっとそう思っていました。
でも、原因追求って実はあんまり意味がないっていう話をどこかで見て、確かにそうかもなーってちょっと納得したんですよね。
もちろん、例えば急に行けなくなって明確な理由が1つか2つある、という感じだとその原因を解決する方向に親も学校も動けば安心して学校に行けるようになる、とかはやっぱりあると思うんです。
うちも、小学校では友達だった子に中学では嫌がらせを受けて、息子がそれをきっかけに学校に入れなくなった時があり
それは学校の先生とも連携とって対応してもらったことで行けるようになったことはありました。
でも、不登校や五月雨登校が長くなると、学校に行けなくなっている理由っていろいろな事が複雑に絡み合っていて、もはや特定できない状態で。
何度となく、「途中で入るとクラスの子の目が気になっちゃうのかな」「あの子にまた会っちゃうと嫌だなーと思って学校に行きづらいとかある?」など、嫌なポイントがわかれば解決したい一心で聞くことも多かったんですが
うちはもう途中からは息子本人も何が理由で行けないのかわからなくなってたみたいで。
そうなると、原因を見つけ出す作業より今のこと、これからのことに全振りしたほうがいいんだろうな…と思うようになり、原因追求にこだわることは少なくなっていきました。
これは、「いろいろ聞かれてもなんで行けないかなんてわからなかった」と後々息子から言われたので、途中で気づけて良かったと思っています。
先生から3つの提案
そんなこんなでまたやってくるテスト期間。
うちの場合は、担任の先生からこんな提案を受けます。
「教室でみんなとテストを受けるのは最終目標として持っててもいいと思うんですが、今はハードルをめいっぱい下げてもいいのかもしれないですね。本人にいくつか提案して、自分で選んでもらってみてもいいですか?」
こちらとしてはそこまで考えて下さりありがたい限り。お任せしますとお伝えし、息子はみんながいない時間に先生に会いに行きました。
帰ってから話を聞くと、先生から
●クラスで1教科だけでも受ける
●別室で朝から、通常と同じスケジュールで受ける
●別室で1教科だけでも受ける
など、いろんなパターンを提案してくれたそう。
別室でテストを受けた
この回のテストでは、
本人が「別室で朝から受ける」ことを選んだので、当日は朝から学校へ向かいました。
前回のことがあるので、もし無理なら勝手に帰らず職員室に寄って、今日はこのまま帰ると伝えて帰るように言いましたが
1日目は朝から別室でのテストを受ける事ができました。
前回、プレッシャーをかけてしまった反省があるのでかなり低いハードル、さらにそれが無理だった場合の提案をあらかじめしたことで
息子は少し安心したのかもしれません。
2日目も、もしかして大丈夫かも?と思いましたが
1日目に学校にずっといた疲弊が強かったようで、2日目は早退しました。
でも私もすんなり「がんばったね、ゆっくりで大丈夫」みたいな声掛けを素直な気持ちでできました。
早退を申し出たときの先生も、無理な引き留めは一切しないでいてくれたそうです。
全く受けられない場合
中間、期末テストは受けるのが必須だそうです。
これは先生が決めてることではなく、そういうものみたいです。
内申などの評価にかかわってくるから、とかでしょうか。
なので本当に受けられない場合、成績(評価)がつかないことがあります。
テスト以外に提出物は出している、授業に一部でも参加した、などがあればそこを評価の対象にしてくれる教科はあったりするようですがそれは先生や学校のさじ加減の部分かもしれないのでわかりません。
評価がつかないってなかなか想像つかなかったのですが、結構ショックなんですよね。
全く授業に出れていないけど夏休みの提出物で評価をと思っていた教科が
通知表に斜線入ってる…ということが実際にあり、それを見たときは泣きそうになりました。
評価の加減はこちらではなかなかわからなかったのですが
せめて1でもいいから評価はつくように、「評価がつけられません」が無いように
いろいろ頑張ってた気がします…。
先生だって決まった規定がある中で勝手にできるものじゃないというのはもちろん理解しています。
そんな中でも担任の先生が「○○(ある教科)はワークを提出すれば評価無しは避けられそうです」とか教えてくれたり、教科担当に基準聞いてきてくれたり、本当にありがたかったな。
中間、期末以外は受けなくてもいいと言った
必須のテスト以外にも、なんだかんだとテストを受ける機会が多い中学校。
うちの子の場合はテストを受けることに大きなプレッシャーを感じていたので、
「中間、期末以外は無理して受けなくていい」と決めてしまいました。
そうすることで親子共々、苦しみを減らすことができました。
もちろん成績や内申にはかかわってくると思いますが、今考えるのはそこじゃないなって思えたから。
受験対策より今を優先
こう思えるのも、もちろんたくさんの時間と葛藤の果てにたどり着いたところではあり
受験時に苦労するのが目に見えている選択がかならずしも良いわけではないとは思います。
でも、今を救うことを優先しないで未来は考えられないと思ったので我が家はそんな選択をしました。
家庭や子供のおかれている状況や考え、性格や特徴などによって各家庭で答えは様々だと思いますが
我が家の「テスト」に対する紆余曲折が、ほんの一例として何かの参考になったらうれしいです。
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